2024年11月25日(月)~12月24日(火) スウェーデン/ドイツ/チェコ/オーストリア

今回のヨーロッパ遠征では、スウェーデンの硬い雪での練習を通じて技術力の向上を図ること、そして和田選手が初めてFISレースに出場する場としてヨーロッパカップを選び、実戦経験を積むことを目的としました。

スウェーデンでは、和田選手の到着に合わせるかのように雪の状態が良化し、翌日から非常に良好な雪上コンディションで練習を行うことができました。ただし、下地は非常に硬く、氷の上を滑るような感覚であったため、常にバランスを保つ安定したポジションが求められました。

GS種目・SL種目ともに、非常に充実した練習ができ、日々のチューンナップの重要性を改めて認識する機会にもなりました。また、スウェーデンのコースを滑りきったことで、どのスキー場でも雪質やコースコンディションを恐れずに対応できる自信を得ることができました。さらに、ほとんど陽が昇らない極夜の中で、ナイター照明を使用して行った日中練習では、日本では体験できない貴重な環境での滑走経験を積むことができました。

 

大会については、ドイツで2戦、チェコで2戦のヨーロッパカップと、FISレース1戦の計5戦に出場しました。ヨーロッパカップはワールドカップに次ぐレベルの大会であり、コンチネンタルカップに位置づけられています。和田選手はFISポイント未取得のため、すべて下位からのスタートとなりました。

ヨーロッパでは、15歳になるとFIS登録が可能であり、多くの選手が若いうちからヨーロッパカップに挑戦するのが一般的です。今回の出場では結果にとらわれず、まずは挑戦し、健聴者の格上の選手や同年代の選手とのレベル差を肌で感じる貴重な機会となりました。特に、日本国内ではまだレースの絶対数が少ない現状を考えると、こうした海外遠征を通じた経験の重要性を改めて実感しました。

【成果】

  1. スウェーデンの硬い雪での練習を通じて、和田選手の技術力が大幅に向上しました。特に、GS種目・SL種目ともに充実した練習ができ、日々のチューンナップの重要性を再認識する機会となりました。
  2. スウェーデンのコースを滑りきったことで、和田選手はどのスキー場でも雪質やコースコンディションを恐れずに対応できる自信を得ることができました。これにより、今後の競技に対するメンタル強化に繋がりました。
  3. 和田選手が初めてFISレースに出場し、ヨーロッパカップで実戦経験を積むことができました。健聴者の格上の選手や同年代の選手とのレベル差を肌で感じとる貴重な機会となり、今後の競技力向上に繋がる重要な経験となりました。

【改善点】

  1. 和田選手がFISポイントを取得し、より上位からスタートできるよう戦略を立てます。これにより、競技力の向上を目指します。
  2. スウェーデンの極夜環境での練習は貴重な経験となりました。ナイター照明を使用した日中練習に慣れることで、和田選手がより効率よくナイター練習を行えるようにします。
  3. 日本国内でのレース数が少ない現状を克服するため、海外遠征を通じて実戦経験を積みます。特に、若いうちから多くのレースに挑戦することで、競技力の向上を図ります。

本事業は、独立行政法人日本スポーツ振興センターの競技力向上事業助成金を受けて実施しました。