2023年10月15日(日)~10月21日(土) Chengdu Sunac Snow Park 成都熱雪奇蹟(中華人民共和国成都市)

今回の合宿は、中国成都にある室内スキー場を利用して、フリー滑走での基礎フォームづくりやSLゲート練習、そしてデフリンピック男子選考のためのタイムトライアルレースを実施しました。事前に9月に行った視察が功を奏し、スムーズに合宿を進めることができました。

成都の室内ゲレンデは500mの長さがあり、室内気温はマイナス5度から7度を維持。雪質は柔らかめですが、力強いカービングが可能で、技術向上には最適な環境でした。フリーランでは選手たちがビデオを確認しながら反復練習を行い、その場で映像を見てイメージをつかみ、すぐに滑り直すことでターンの小回り技術を向上させることができました。

SLゲート練習においては、ウォーミングアップでしっかりとフリー滑走を行ってからゲートに挑めたため、質の高いトレーニングが可能でした。2時間で10本以上のゲート滑走を行い、屋外のスキー場での練習に比べて多くの本数を滑ることができた点も、この室内スキー場の利点といえます。

合宿最終日には、2023年3月に開催予定のデフリンピック男子選考を兼ねたタイムトライアルレースを実施しました。選考基準として、健聴のナショナルチーム相当の選手のタイムから110%以内のタイム差でゴールする必要がありました。舛田選手のタイムは40.40秒でしたが、山田選手の29.50秒に対して10.9秒差、基準タイムの32.45秒以内に収めるには7.95秒縮める必要があり、残念ながら内定には至りませんでした。

タイムトライアルはスタート順をじゃんけんで決め、一人ずつ滑走。証拠として、タイムと滑りを同時に撮影した動画を残しました。

今後、11月からは長野県の菅平高原スキー場などがオープンし、雪の状況に応じてフリー滑走を中心としたトレーニングを行う予定です。デフリンピックに選ばれたメンバーには、低酸素室での高地トレーニングも導入し、それ以外のメンバーは引き続き合宿に参加しながら技術向上を目指します。

本事業は、独立行政法人日本スポーツ振興センターの競技力向上事業助成金を受けて実施しました。