静岡県御殿場市にある人工雪スキー場施設を利用してフリーラントレーニングを行いました。
フリー滑走で数時間の滑り込みを行うことで、シーズン入り前のぎこちない滑走フォームから洗練された滑走フォームにしていくことが今回の合宿の目的です。

 トレーニング会場となったスノーパークイエティは、標高1,400mのところにある人工雪スキー場です。日本で一番早く10月からオープンするスキー場とあって多くの滑走客でにぎわっていました当然、多くの滑走客がいる中ではゲートを張ってゲート練習をすることはできませんでしたが、フリーランメインで数十本以上を滑ることでシーズン入り前の滑走フォームのチェックを行うことができました。

 滑走フォームを細かくチェックしてみると次の2点の課題が見つかりました。

  1. ターンの初めから終わりまで終始前足荷重になっている
  2.  後足でのズラシ運動が大きく(回転の弧が小さい)、重心の落下運動をうまく生かした理想的な縦長の回転弧になっていない

まず1点目、
 ターンの初めから終わりまで終始前足荷重になっているためボードのフロント部分の角付けが甘くなり(角付けができない)、後足を使ってボード板を左右にズラシながら回旋せざるを得なくなっている。
次に2点目、
 後足でボード板を左右に振るズラシ運動を行っているため疲労感が蓄積するだけでなく、スピードも落ちてしまう。(車の運転感覚で言えば終始ブレーキを踏みっぱなし)

 これらを矯正していく方法として、今回の合宿で切替のタイミングで後足荷重によるボード板のフロント部分角付け、そしてボード板のサイドカーブを利用して回旋していく基本練習を繰り返し何度も練習を行いました。
最終的に、サイドカーブを使った縦長のスネーク滑走ができるところまでできたことは、今回の合宿の成果として評価したいと思います。

 次回の強化合宿までにA.~D.までの動作を無意識にできるようになれば、洗練されたメリハリのある滑りに変わっていくと期待しています。

  1. 切替のタイミングで、後足荷重によるボード板のフロント部分舵取りを行う
  2. 後足荷重からフォールラインに向けて徐々に重心を前足に移動、フロント部分を雪に噛ませることで、ボード板に圧をかけていく
  3. ボード板がたわむのを感じ取ったら、フォールラインに向かって落下していき、フォールラインを過ぎたら徐々に重心を後足に戻す(圧から解放されたボード板が弓のように加速していく)
  4.  切り替えのタイミングでA. に戻り、同じ動作を繰り返す。

本事業は、独立行政法人日本スポーツ振興センターの競技力向上事業助成金を受けて実施しました。